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一之宮神社古墳
明治4年(1871年)国府町名張の一之宮神社社殿拡張工事に際し、社殿北西の7世紀頃の古墳から鉄鏡1面、鍔(つば)3点、直刀2本、金環6個、銅鈴3個、鉄鏃(てつぞく)29本、鉄製鎌、鉄釘など計50点が出土したといわれています。
昭和60年に、三重大学教授八賀晋氏によってエックス線撮影調査がおこなわれました。その結果、鉄鏡は直径21.2cmの鉄製で、中心から四方に伸びた四枚の葉の間に、向かい合った一本足の鳥(き鳳)が2羽ずつ計8羽ほどこされた4~5世紀の中国製の貴重な「き鳳鏡(きほうきょう)」と鑑定されました。鉄鏡の表面は、表裏とも腐食しているため、鉄の酸化を防ぐ保存処理を施しました。
八賀教授によると、名張一之宮神社境内地にあった古墳の副葬品 鉄鏡は、中国から飛騨に入ったと考えられ、この地域の飛騨の匠(技術者集団)の統率者が直接所有していたのではないかと推測されます。
岐阜県指定重要文化財 考古資料(昭和62年1月27日指定)
- 住所
- 高山市国府町名張字宮の前1240